最果ての日が過ぎたら

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1/13(日)今池TOKUZO「最果ての日に」リリースライブ、ありがとうございました。
おかげさまで沢山の人達と無事に迎えることができて、とても良い日になりました。

思い返してもあの場所の空気や温度をまだ鮮明に思い起こせる日。本当に良かった。
共演してくれた3markets[ ]もHoSoVoSo君も、静と動で対照的ながら
やっぱりこの人たちに来てもらえてよかったと思いながら観ていたし、
それに応えられたかわからないけれど、砂場もあの日の全力を尽くしました。
個人的に翌日に倒れてしまったのが本当に悔しく申し訳ないところではあったけれど、
あの日あの場所に居てくれた人達が行ってよかったと思ってくれていたら嬉しいです。

リリースしたCDもたくさん買ってもらえて、嬉しかった。
対面でCDを渡せる嬉しさってやっぱりその顔が見えることで。
楽しみにしてもらえてたことを実感できるし、
あと、初めて聴いたんだけど良かったから、と初見の方も手に取ってくれて、
これはやっぱり音楽を作る側として嬉しくないはずなんてなくて。
作ってよかったと想いを新たにできたし、また一人でも多くの人達に届けられるよう
頑張らなくてはと思いました。(せめてと思い、早速通販も更新しましたのでぜひ)

 

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振り返ると2018年は砂場のこれまでの活動の中でもなかなかにハードな年でした。
1月にベースが脱退することになって、サポートを探さなくてはいけなくなって、
人にお願いすること、巻き込んでしまうことの抵抗、まずそこで挫折しそうになって。

でもそこから神の導きでスリマのショーちゃんがやってくれるってことになって、
願ってもない話とお願いしてスタジオ入って急速に態勢立て直してライブして。
なんというか、バンドが息を吹き返した感覚で、バンドの音も活き活きと感じられて、
技術的なことももちろんあるけれど、精神的な面も大きかったように思います。
ステージに向かう気持ちとか、バンドを良い方向に導こうという思いとか、
やっぱり前を向いてくれる人が居てくれると、本当に心強い。
ショーちゃんにサポートしてもらったのは僕のメンタルでもあったみたい。

CDをつくろうって決められたのもこの「流れ」の部分はとても大きくて、
勢いでスタジオ抑えてレコ発も決めて、勢いで新しいギターも買ってみたり、
堰を切ったように淀みが解消されていって、
とにかく勢いが色んなものを動かしてくれました。

今回のアルバム「最果ての日に」の収録曲は全部で6曲。
アルバムタイトルはこの曲を作った時から次にCDを作るならばと決めていたものの
全体としてこの頃はまだ一曲足りない状態でした。レコーディングまでに間に合うよう祈りつつ、
奇跡的に降りてきてくれたのが「拝啓バンドマン」という曲。

この曲は「自分にとっての音楽」をテーマに書いています。
"子どもの頃に無垢な気持ちで触れていた音楽に、今どう向き合っているだろうか。
そのかけ離れた姿に愕然としつつ、それでもまだ歌うことを止めないでいる自分。"
というような大枠で書いていて、かなり正直に思ったことを歌にしています。
曲中の「名曲があればそれでよかった」という一節がすべてをまとめていて、
アルバム全体に芯を通してくれるような一曲になりました。

 

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と、ここまで読んでくれた人がどれだけいるかわからないけれど、
ここからは、これからの砂場についてすこし書きます。

リリースといえば、レコ発で数か所は必ず回っていたけれど、
今回、レコ発企画を冠するライブはこの日だけとしたいと思っています。
待っててくれた人には本当にごめんなさい。

理由として大きいのは、端的に言えば、僕が企画することに疲れてしまったから、となります。

イベントの成功は何をもって成功とするかには考え方はいろいろあれど、
やはりお客さんが沢山来てくれて収支的な成功をもって、という部分がとても大きい。
なのでそんなことを考えながら、迫りくる期日と戦って出演バンドの交渉をして、そのバンドにとって僕らは価値があるのだろうか、とか、お客さん何人呼んでくれるだろうか、とか、盛り上がってるぜって空気も作らなくちゃ、とかプロモーションが、とかタイミングが、とか、、、、
そういう有象無象に悩まされるのが心底で嫌になった。いま考えるだけも。

自分自身を顧みると、殆どの場合、大事なのは勢いで、僕がこう行きたいなっていう
道筋にそっと力を添えてくれる人がいるかどうか。
今まで力技で乗り切ってきたことも多々あるけれど、結局大事なのはそういう所。

だからここで一呼吸を置きたいと思います。だけど活動はこれで終えるわけではない。
今年は、僕らを必要としてもらえる日に、しっかり価値のあるライブをしに行きたい。

取り急ぎ、3月に東京で誘ってもらえた日があるので近々でお知らせを。
日取りが3/24の日曜日です。レコ発、じゃないけどリリース後初の東京って言い方になるのかな。言い方だけだな、なんかめんどくさいな。。。


あともう一つだけお知らせ。
サポートをしてくれていたスリマのショーちゃんですが、今回で一旦終わりになります。
スリマの活動が段々忙しくなっている中、ここで一区切りということになりました。
また、いつかお願い出来ることもあるかもしれないけれど、
ここから先の活動は、また新しいサポートの方を迎えて進めていくことになります。
一年間、ショーちゃんには本当にたくさん支えてもらったので残念だけれど、
ひとまずここまでのサポートに精一杯の感謝を。ありがとう!

 

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長々と書き連ねてごめんなさい。書きたいことうまくかけたか謎です。。。


取り急ぎ個人的な直近予定は1/26,27でスリマ風間くんと富士の樹海を訪ねるツアー。
前々から冗談ぽくは言ってたんだけど、樹海荘ってヤバい名前の宿が見つかって一気に決まった。。。

樹海ってアレのイメージしかなかったんだけれど、
深入りしなければ普通の景勝地ということなので、
自らの心に向き合う旅としたいなと考えています。真冬だけど。。。
無事に帰ってこれたら強くなれる。。。はず。
いつのまにか富士急もコースに入っているのだけど心臓がもつだろうか、それが心配。

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拝啓バンドマン

10月14日の日曜日は名古屋でスリマのレコ発だった。
考えてみたら砂場は名古屋でライブするのが今年の1月にメンバー脱退して以来で、びびるくらいライブをやってなかった・・・。
スリマの期待に応えられたかはわからない。売れてるバンドの部類にはお世辞にも入れないし、少なくとも、この日をきっかけにスリマの音楽を広く伝える、、、なんてことはできないバンド。お客さんも砂場が発表されて、もっと売れてるバンドが発表されてほしかった・・・何?ボーカルと仲がいい?仲良いだけとかほんとマジ無理・・・とかあったかもしれないし、当日を迎えるまで心のうちは罪悪感でいっぱいだった。

だけど、誰に何と言われても僕は、友だちの大事な日に誘ってもらえてうれしかった。
来てくれたお客さんに砂場を良かったって言ってもらえて嬉しかった。


本当は来月の予定だったけど、急遽先出しで公開した新しい曲の歌詞を。安定してタイトルは未定。だけどこの歌の宛先に、スリマの風間くんのイメージがあったりするのは、もしかしたらわかる人もいるかも知れない。
だからこの日しかないなって思って歌いました。どこまでもどうでもいい私的な歌。だけど、それが誰かに届いて響くのだとしたら、そんな幸せなことってない。




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僕にとって音楽は救世主だった
教室の隅、四角い机は、最終防衛ライン
なにも見えない なにも言えない
そんな僕が 深呼吸しても許してくれた

小さなスピーカーに両耳をうずめて
目を閉じれば浮かんできたのはまだ見ぬ大ステージ
僕の拍手は心臓の鼓動
鳴り止まないから
明日が来ることも受け入れられた

生きることしか 選べなかった
死ぬなんて魔法 使えなかった
このまま大人にだけなってしまうこと
それだけが怖くて仕方なかった

いまここにいる 僕はきっと
逃げ続けただけの臆病者だ
抗うことも 進むこともなく
流れてくだけ

バンドを始めて 友達ができた
縛られてた世界の外にも世界があると知った
タバコの匂い 狭いスタジオ
そんな場所でも 何処にいるよりも心地よかった

生きることも 悪くはないな
死ぬなんて魔法 要らないよな
このまま大人になんてならずに生きていられたら
どんなにいいかと考えていた

いまここにいる 僕は結局
目を背けたままの薄情者だ
抗うことも 選ぶこともなく
流されるだけ


生きていくために必要なことが増えてくばかりで
天井が近くなるプール息をするので精一杯
知りたくもなかったことばかり
頭の中に詰め込んで この先一体どうすればいいの

いつのまにか音楽が嫌いになった
予定調和のニュース
救いのない重大発表
そんなものに僕はかつて 憧れたわけじゃない
名曲がただそこにあればよかった

君の歌がまだ僕の心 震わせてくれるから
声に出すよ言葉にするよ そのままの気持ちを
僕の歌はただ此処で鳴って 消えてゆくだけだとしても
確かめてよ いまここに在って 揺るがないもの

これからの砂場について

SNSで頻繁に見かける大事なお知らせ。

本当は応援してくれる人たちにだけ伝えられたらいいはずなのにどうしたって関係のない人にも届いてしまう。そういう見せ方がどうしても好きになれなくて、今まで発表を避けてしまっていましたが、次のライブのこともお知らせしないといけないためここで発表します。

 

結成の当初からベースを弾いてくれていた浮田くんが砂場を脱退しました。

 

本当を言えばこれを受けて、これ以上誰かを自分の音楽に巻き込むことを諦めてしまいたくなっていたのも事実です。

だけど大事なことは、まだこの先がある、ということ。

 

今決まっている砂場でのライブ、5月26日の福岡Early Believersでのライブは3markets[ ]のBass.金子セイメイをサポートに迎えて出演します。

 

この件で相談していた3markets [ ]の風間くんから、ベースのセイメイくん、ことショーちゃんが手伝ってくれるという連絡をもらい、願ってもない話ということでお願いすることにしました。

(初ライブで福岡とか本当ありえんけど、引き受けてくれて本当にありがとう、、、声かけてくれてありがとう、、、)

 

 

浮田くんの脱退理由は、端的に言えば意欲減退です。実は前々から気になってはいたことで、、遠距離バンドという編成上、ライブ当日にスタジオで曲合わせをすることが多いんですが、そこで曲を思い出してたり、さらにライブでも譜面に頼ってたり、、。あとこれは前からだけど、予定調整のメールには基本返信がなくて、都合悪い時だけ返してくるという、今考えるとかなり異常なスタイルが常態化してました。

個人的にはそれでも、ライブさえしっかり臨んでもらえるなら良いと思ってました。もともと感情表現は豊かな方じゃないし、基本無愛想だし、、、それでも仕事はきっちりやる、それが僕が彼を信頼する最終防衛ラインでした。

誰だって気分にムラはあるし、誰だって調子の悪いこともある。実際良い時もあったし、だからたとえそういうことがあっても次はきっと大丈夫、とそう思ってずっと先延ばしにしてしまってました。

だけどやっぱり観に来てくれるお客さんがいる以上、その人たちに自信を持って観てほしいと思えるステージが出来ないと思ってしまうことは、この音楽の存在価値そのものを崩してしまう。そう思って、名古屋でのライブ後、二人に対して話を切り出しました。

 

確認したかったことは、端的にやる気があるかどうか。この音楽を続けたいかどうか。

残念だけれど、浮田くんの答えはNOでした。

本当はこの時、ドラムの畠山くんも一緒に抜けるかもしれないと個人的には覚悟してましたが、、彼は続けたいと言いました。

 

今回のこと、最終的に悪いのは自分だと思っています。

売れる売れないは別として、彼にとってもモチベーションに足る良い音楽を作り続けていられたら、きっと結果は違っていたと思う。だからそれが出来なかった自分の責任です。

なくなりかけの歯磨き粉をチューブから捻り出すようでも、良い曲を確実につくってきた自負はあったはずだけれど、音楽的に所謂マンネリ化がなかったと言えばそれはやっぱり嘘になる。

「軌跡」のリリース後、また次のCDを作るに足る推進力になる曲を、と言い続けて時間ばかりが過ぎていたし、個人的には去年からはじまった大阪での生活も、遠距離の編成に拍車をかけて音楽に向き合う気力と体力を削っていて。

続いているだけで奇跡、そう思っていたけれど、やはり限界でした。切り出さなければたぶんあのまま続いていたのだとは思いますが、それでは惰性になって事態は悪くなるばかり、とおもって判断しました。 

 

これからの活動をどうするか、ですが、基本の考えは変わりません。

良い曲を作ること、そしてそれを届けること。だからそのために出来ることを出来る限り。

 

 当面はサポートを迎えての活動になるので、苦労することはやっぱり多いかもしれないけれど、ここからまた新しい波がつくれたらいいなと思っています。つい昨日、セイメイくんとはじめてスタジオに入ったけれど、とても良い感じです。新しいギターも買ったしいい音だし、ライブが楽しみ。

 

とにかく今は続けられることが嬉しい。

まだもうちょっとがんばるので、これからもどうぞよろしくお願いします。

「CIRCUIT世界の砂場から」チケット取り置き予約の開始について

お知らせです。今年も「CIRCUIT世界の砂場から」についてサーキットの公式アカウントや各出演者での取り置き予約を開始します。

詳しい内容はこちらのリンクを参照してもらえたらと思います。一昨年のブログですが想いは一緒です。

サーキットの月 - お砂場日記

 

この対応に至るこの日までプレイガイド等チケット販売状況の様子をみていたのですが、最終的に一人でも多くの方にこの日を楽しんでもらうため、この形を採用することにしました。

気軽に予約を申し込めてお客さん側のハードルが下がるというメリット、当日のキャンセルが往々にあったりして管理上煩雑になってしまうデメリット、天秤にかけて相当迷ったけれど、最後は一人でも多くのお客さんに来てもらって、より素晴らしい日にできることが最良、と思い決断しました。

出演者の手売りについては良いけれど、プレイガイドで手数料かかっちゃってる方たちには本当申し訳ないです。でもその分補って余りあるくらい素敵な日にします(共演のみんなもしてくれる)のでどうかご容赦ください。

 

いよいよ三週間を切って、徐々に迫る当日に期待を膨らませています。きっと全国的に見てもこんな素敵な日はそうそうないと思ってます。最初から最後まで見所しかない日。最優良サーキットオブザイヤー受賞します!(※注 そのような賞はありませんが気持ちがもうその域です)

当日までどうぞよろしくお願いします!

 

サーキットフェスのつくりかた

サーキットフェス。複数会場で開催するライブイベントに、この名前が当てられるようになったのっていつ位からなのかな。今日はサーキットのつくりかた、という題目で書いてみることにします。つくりかた、といっても個人で企画する僕の場合なので、音楽関連会社が絡んでたり、有名ミュージシャンがレーベルと主催してたりするのはこの限りではありません。

企画するのはやっぱり大変。1会場のイベントだと、3~5組くらい出演者が居れば形になるけれど会場の数だけ出演者を集めなくてはいけない。それなのにどうしてそこに踏み込むことにしたのか、というところから。

僕がライブ企画を始めた原点はふたつあって。

まずは自分の音楽を一人でも多くの人に伝えたい、ということ。良い音楽をやってるつもりがあるので、一人でも多くの人に観てもらえる良いイベントを組めたら、という想いから。でも一番大事なのは、誰かを巻き込んで企画するに値する「良い音楽」を自分がやれてるかどうか。

そして、もうひとつは、もし誰かを誘ってライブに来てもらうなら、自信をもって人にお勧めできる日にしたい、ということ。自分がその日の責任をとれるようにしたい、とも言える。もちろんライブハウスに任せる形を否定するわけじゃない。想いのこもった良い日に巡り合わせてもらえたこともたくさんある。だけど、ただバンドをかき集めただけの哀しい日、なんてのに巡り合うことも残念ながらたくさんあったから、せっかくライブイベントに来て欲しいって誘うのに、「自分たちだけ観て!あとはよく知らない、、運任せ!」って誘い方をするのはどうしても心苦しさが抜けなかった。だから自信もって人を誘える音楽を集めて企画出来れば良い!と思って始めたのがきっかけ。

ということで始めたのが、僕がもともと1会場で続けていた「Live世界の砂場から」という企画。ずっと良いイベントを続けてた自負はあったんだけれど、もっと知られて良い日なんじゃないかっていう気持ちがいつもあって。だから企画が大きくなれば、反応してくれるお客さんも多くなるんじゃないかって思うようになった。あと、反応してくれるバンドも増える。みんな祭りが好き。

僕がサーキットフェスの開催に踏み切ったのは、そんななんとも安易な理由から。馬鹿だからできたんだって今でも思う。あれこれ考えてたら一回目を踏み切ることなんてできなかったと思う。

でも開催してみて初めて感じられたこと、思い思いの音楽を選んで回って一日を過ごせるサーキットという形式には通常のライブイベントにはない解放感みたいなものがあって、二回目に続けようと思えたのはそれも大きい気がしています。 

今回の「CIRCUIT世界の砂場から」は34組の出演者がいます。自分もソロとバンドで出演するから誘ったのは32組だけれど、本当に気が遠くなるしどうやってここまで形にできたのかもう思い出せないし、むしろその過程はあんまり思い出したくない。フライヤーとタイムテーブルを眺めて、本当に良いイベントだと改めて確信するけど、もう一回やれと言われると吐きそうになるからくれぐれも言わないように。

このサーキット、今年は三回目で、良いイベントと聞いていたのでオファー嬉しいです!みたいな返事をもらえたり、やっぱり三年良いものを作り続けてきたことが少しづつでも浸透しているのはとてもうれしかった。ずっと手探りで来たけど、これは僕に協力してくれた出演者の皆のおかげです。あと、毎年来てくれてるお客さんたちのおかげ。

 だから今年も是非安心して遊び来てほしい。今年も最高を更新してみせたいです。

前置きが長くなったけれど、言いたいことはこの前置きで大体網羅された気がする。。もうここで終わりにしようかと思ったけど・・せっかくなので書いておくことにします。興味のある人は続きもどうぞ。

 

 

【サーキットフェスのつくりかた】

・会場の確保

サーキット形式のライブでは、ライブハウスを確保することからスタートします。(この段階でいつでもスケジュール空けるぜ!ってバンドがいてくれると鬼が島に出向く桃太郎のような心強さを得ることができますが、みんな忙しいからそんな約束はなかなかできません。)ライブハウスにはだいたい日付を指定して空けといてもらうことができる「仮押さえ」ってシステムがあるので、問い合わせて条件等を確認します。「仮」なのでいつまで仮でいけるかを聞いて、その期限までに確定の返事をするんだけど、信頼関係みたいなものもあるので期限近くなってからのキャンセルは控えたい。予約できるのは一年前からとかになってるケースが多くて、人気の箱は土日だと本当にそれくらいリードタイムが必要になります。1会場だけならまあ3~4か月でも空いてるところはあるんだけど、4つ合わせようと思うと実際自分も年明けくらいからは動いてた気がします。

ライブハウスのレンタル料金も会場と曜日によって違っていて、総じて土日は高く大体10万~20万で推移するイメージ。ここも場所によっては力のあるレーベルとかの声かけだと安くなったりするのかな!いいなあ!!という気持ちですが僕は無力なので言い値でイイネしてます。でも、いろんな機材とか人件費とかライブハウスは維持にお金がかかるのも本当だとは理解してるのであんまり無理は言ってないですね・・。

 

・出演オファー

多くの個人イベンターが命を落とすのはここです。理想と現実、天国と地獄です。

まずバンドは国。国が違えば豚肉を食べないくらいのカルチャーギャップは平気で発生します。具体的に言うとオファーをしても返事が返って来ない現象です。もしくは途中までやり取りしてても音沙汰がなくなったりします。

ホームページのCONTACTは何のためにあるのかという問いに対して、「釣り堀」という答えを見出したのでお伝えすると、小さな案件は無視、または大きくなるまで無視ということなのかな、と理解するに至りました。もちろんそこらへんちゃんと対応してくれるバンドもたくさんいますが、結構辛いバンドもありますね。。3markets[ ]かざまくんにこの辛さを相談した時に「みんな忙しいから仕方ない」という返答をもらったんだけど、確かにバンドの仕事は曲を作ること・音楽を演奏することだから、興味のないものに対応する義務はない、という考え方でかみ砕いて理解できる気がしてきています。相手は企業じゃなくてアーティスト・・。それで失うものが大きくないならそれでもいいのかなって。もちろんその後の印象とかは知らないし、社会的にどうなのかもしりません・・。

ということで色々レンガ大の異物を飲み込んで理解するに至ったんですがレーベルがそれをやってる場合もあるので、再び悲しみに暮れることになります。僕は返事が途中で途絶えてしまい、ライブ会場に出向いて「来ちゃいました・・」とメンヘラ彼女みたいなアクションをしたことがあるので、とある界隈には恐れられているという噂を自分で立てます。

この話いくらでも出てくるのでこの辺で止めますが、このあたりでイベントの期日と戦って心が折れてしまうイベンターの人が多いですね。想いを込めれば込めるほどに病みます。かわいそう。

極論、ミュージシャン側は出演出来なくたっていいので、YESとかNOとか、検討に時間が○○頃までかかる、とかなにかしら返事をしましょう・・。ってかして。ちなみに今年は僕もまだ返答を待ってるバンドがいます。

あと、これからイベントやろうかなって人も、ただ音楽が好きなだけで居たい人はやらないほうがいいと思う。。。

そして次。お金もあります。ライブに出演してもらうには対価が必要で、それがお金なのか、その価値なのか、両者を天秤でかける形になります。そして誰に声をかけるかで変わってくるし、誰が声をかけるかでも変わってきます。ちなみにお礼の仕方にはチャージバックという形で動員のあった人数に応じて支払うパターンと、いくらかの保証という形であらかじめ支払額を決めるパターンがあります。(あとはノルマ○○枚ヨロシク!ってオファーの仕方もあります。)

僕の場合は、レーベルとか所属の兼ね合いで保証要求を頂くケース以外は、遠方からの出演者に約束しているのは交通費の足しにしてもらえる程度、というのが正直なところです。地元についてはそれ自体出来てない。その辺は大成功してできるだけたくさん還元していきたいのだけれど、なかなか十分には返せていないのが毎年心苦しいところです。それでもみんなこの日を良いイベントと信じて出演してくれてるので、なんとしても出演してよかった!と思える価値ある日にしたい。実際もう最高のラインナップなのでそこは安心してるけど、それは当日たくさんのお客さんたちに見届けてもらえて初めて証明されるから、そう出来るように精一杯努力したいです。

ちなみに某大手サーキットは出演希望者を募って、遠方・地元を問わず希望者側が参加費を払う、という形で収入が担保される魔法のシステムですが、あれはやっぱりそれだけ大いなる力が発生してるからできることなのでそもそもの枠組みが違いますね。。

 

 ・その他フライヤー、ホームページ、グッズ作成等

そのほかはフライヤー、当日のリストバンド、タイムテーブルしおりを作ってもらって印刷したり、グッズ作ったりというので経費がかかります。これも誰にお願いするかで変わってくるけれど僕は古くから付き合いのある方に毎年無理を言ってお友達価格で対応してもらっている感じです。ホームページはtumblrのほんとう表面昨日だけしか使えない自分が試行錯誤しながら作っているので経費かかってないけど、これも依頼してたらお金結構かかりますね。。

当日の運営スタッフはボランティアで基本お願いしているからそこは現状ほぼ0で運営できているのだけれど、やはりなんやかや大きいのはライブハウスの会場代と、出演者へのお礼、ということになります。

 

・収支計算

あとはフード出店してもらってたり、グッズで利益が出たらその分を運営費の足しにして・・とかそういうのがありますが、今年は大体ざっと90万円くらいの経費が掛かる見込みです。なのでそこから試算すると、今回のサーキット運営を黒字にするためには単純に260人くらいのお客さんが必要。34組出演者がいるから単純計算で一組あたり7.56人。これだけならまだ現実的な気もするんだけれどサーキットは出演者も多いので目当てがかぶりがち。あと、素晴らしい出演者がそろってても、名古屋ではまだあんまりライブやれてないバンドも居たりしてそこまで簡単ではないハードルだとおもってます。自分がバンプオブチキンだったらな・・ってよく思うんですけど残念ながらバンプじゃないので企画者の自分がまず頑張らないといけない。オファーする基準を集客力に特化すればもうちょっと組み方もあるのかもしれないけど・・それだと自分がやる意味なくなっちゃうのでね。。

 

なのでここまでたどり着いた方々には、何卒のご来場と、または周知をお願いしたい(出演のみんなもぜひ今一度できる限りの協力を)、、というのがささやかなお願いごとになります。最高の日だってことだけは約束したいので、全く楽しめなかったってことがもしあったらお金はお返ししたって良いって思ってます。

 良い日が正当に評価されてほしい、とおもう。別に全バンドメジャーデビュー間違いなし、とかじゃないです。結果的にそっちへ行けるバンドもいます。でも、基準はそこじゃない。とにかく良い音楽がこの日に詰まってます。運営スタッフの皆も3年目の人達もいてくれてるし、ie goricoとフジッコさんのフード出店と行き交うお客さんたちも相まって、このサーキットにしかない幸せな空気感みたいのがきっとあります。

11月12日(日)、名古屋新栄。ぜひこの一日を任せてもらえたらうれしいです。

 

 

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□11月12日(日):名古屋 新栄 APOLLO BASE/Live & Lounge vio/SiX DOG/parlwr
「Circuit 世界の砂場から'17」
【Live act】 asayake no ato / イトカムトビコ / The Cheserasera / the coast / シンガロンパレード / Suuuuuuuu / 鈴木実貴子ズ / 砂場 / 3markets[ ] / スロウハイツと太陽 Sentimental boys / The Songbards / toitoitoi / とけた電球 / 突然少年 / 中村佳穂 / 夏目栞 / Half time Old / paionia / batta / THEハブ人間 / 原田茶飯事 / ハルラモネル / ハンブレッダーズ / 百長 / 日向文 / phonon / ベランダ / ミヤザキナツキ(砂場) / モケーレムベンベ / Monaca yellow city / Mona Monica / MONO NO AWARE /
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