世界の砂場から、サーキットの跡。

2015年11月22日の日曜日

新栄4会場で開催した「Circuit世界の砂場から」は

たくさんの方々の協力を頂いて無事に終了しました。

 

ほんとうにありがとうございました。

 

やっぱりあっというまに過ぎてしまった一日。

本当に幸せだったし、本当にあったことなのか

それすらわからなくなるくらいに夢みたいな景色。

でも、あの日の光も熱も吸い込んだ空気も

なにもかもがまだ感覚としてしっかりと残っているから

紛れもない現実だったのだと、過日を繋ぎとめています。

 

気づいたら最初と最後、自分の出番が絡むところ以外は

全部の出演者を観て回っていて。

行き交うお客さんたちの楽しそうな顔とか、

方々で声をかけてくれる出演の皆の笑顔とか

パルル会場のie goricoはやっぱりいつものgoricoで

マラソンの給水場みたいだったし、そういうのぜんぶ含めて

幸せな気持ちが駆り立てていくらでも走れてしまった。

もちろん翌日は魔法がしっかり解けて

かなりの筋肉痛に見舞われていたけれど。。

 

どこを切り取って観てもビリビリ鳥肌が立ったり

あったかく包まれたり涙腺が常に決壊ぎりぎりで。

そんなのばっかりでもう本当にみんな最高だったな。

 

個人的ハイライトはスリマの風間君が最後に歌った

「売れないバンドマン」という曲。

保湿のためにとつけていたマスクで思いきり顔を覆って

こみ上げる嗚咽を押し殺してぼろぼろと泣けてたのはここだけの話。

あの日のあれは僕にとってはどうしようもない反則技だった。

 

そのあともぐるぐるとサーキットを回りつづけて、チーナが

この上ない多幸感に包み込んでいたアポロベイスでゴールイン。

その後の僕らは結果的に入場規制がかかってしまうくらい

沢山の人が見守ってくれていて、その視線の数だけ

幸せを噛み締めて歌わせてもらいました。

 

砂場って、たぶん手を上げて聴くような曲あんまりないし、

煽るようなこともしないんだけど、アンコールで歌わせてもらった

「手のなる方へ」で自然に客席からたくさんの手が挙がっていて

 たぶん初めてだと思うから、やっぱり嬉しくなってしまった。

  

そしてもうひとつ忘れちゃいけないこと。

こうやって僕がこの一日を駆け巡ることができたのは

手伝ってくれたスタッフの皆のおかげだった。

特にスタッフをまとめてくれてたゴーダくんは神のようだった。。。

正直最初、ここまで助けてもらうつもりでお願いしてなかったのだけれど、

僕の足りてないところを知らないうちに的確に補ってくれていて、

裸で戦場を走り抜けようとしていた僕にとっての防弾チョッキ、

もしくは台風の夜に立て付けの弱い所を補強して回る仕事人だった。

それくらい沢山の人が集まるエネルギーってすごいものだったし、

自分自身そのあたりの認識が甘すぎたから、いてくれなかったら

たぶん相当ボロボロだったと思う。ほんとうに助かった。

 

 

そもそもこの日を思い立ったのは去年のちょうど一年位前。

僕が歌う僕の歌にはきっと続く価値がある、と

そう信じて続けている音楽だけれど、

音楽も僕自身もやっぱり、きっといつかは死んでしまう。

それならばある日の思いつきでも何でも、

やりたいと思ったことは生きているうちに、動けるうちにやってしまおう。

結局突き詰めてみると、それが行動の根低の部分だった。

 

初めて言葉にしたのが去年12月の札幌、ame full orchestraの自主企画。

何があっても出る、とそのまま二つ返事で出演を決めてくれた彼らに

背中を押してもらって走り出してからの試行錯誤暗中模索、本当に長かった。

それでもたくさんの縁で繋いでもらって、ようやく円に出来たこのサーキットは

この日にしかできない最高の形だったと思う。最高な音楽で溢れてた。

 

バンドの主催とはいえ、他のメンバーが東京にいるから

この企画は名古屋に住んでいる僕がほぼ個人でやる形だった。

MCでも話したのだけれど、やってみてはじめてわかったことは

サーキット主催は想像していた何倍も大変だったってこと。

こうして終わってみて考えてみれば、あの日の僕の認識が

こんなにも甘かったからこそやろうと思えたとも言えるけれど。

 

多分、費やさなければいけなかった労力を100くらいだとして、

実際手元に返ってくるのは2か3くらいのもので。

でも、ここまで走り抜けることができたのは、

その「2か3くらい」がどうしても欲しいと思えたからだった。

 

この日にそれぞれの想いを寄せてくれた出演者の皆、お客さん達、

みんなが包んでくれた幸せの姿みたいなもの。

それが全部在ったあの場所にどうしようもなく救われたから、

生きていて本当によかったという言葉に尽きる。

 

Circuit世界の砂場から。

あの日の此処は、きっと世界で一番しあわせな場所だった。

だって僕はここしか知らないから。そしてここしか知らなくていい。

また会える日がきっとあること、心から祈ってます。

ありがとうございました。

 

 

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11.22「Circuit世界の砂場から」 砂場セットリスト

【ロックンロール】
影炎
いらないさがし
新曲1
新曲2
ラジオ

【アポロベイス】
思影
軌跡
旋律
黒い猫と白い猫
朝靄
ひとりきりでうたううた
en.手のなる方へ

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