解けて散るってさ

3/21にピラモールというバンドの解散企画に出演することになった。

砂場ではなくて、時々一緒にやっている里帰りのゆりさんとのデュオで。

ゆりさん繋がりだから、正直に言えば僕は彼らの名前しか知らなかった。

毎日のようにどこからか回ってくるツイッターのライブ告知リツイートに

名前が載っていて知っていたレベルだから、個人的には申し訳なさもあるけれど

この二人での出演に期待してくれてのオファーなので

ぜひ精一杯を尽くしたいと思う。

 

先週、東京でこのライブに向けてスタジオ入りした後、せっかくだからと

同バンドのベーシストである浅野シンイチくん(仮名)と

一緒に飲むことになった。ちなみにこの人も名前だけずっと知ってた。

名前だけ知ってるって、ぜんぜん知らないことをごまかすとき

よく使われるけれど、、本当に名前だけ知ってた。

口にピアスをあけた人という事前情報だったから、

すこしばかりの警戒心を帯びて対面したのだけれど、

とても友好的な人だった。そしてとても良い人だった。

バンドに対しての想いがあって、自分ができることをやろうとしていて

ボーカルを支えたいと思って、とかそんな話を聞いて

立派な子だ・・としみじみした。それでも解散しちゃうんだけど。。

砂場はほとんどを僕一人が動かしているから、

聞いていてやっぱりぜんぜん違うんだなって思った。

 

バンドって本当に国だと思う、ものすごく単位の小さな。

国が違うと文化がぜんぜん違うもんな。

豚肉食べないレベルのカルチャーショックとかザラだもんな・・。

普通他のバンドへの問い合わせメールとかなにかしら返信あってもいいのに

完全無視とかほんとあるもんな・・。あ、話し逸れた。

紹介状ないと治療してくれない病院みたい・・。あ、また逸れた。

スリマの風間君に話したら「みんな忙しいから仕方ない」って

言われて、そのときはなんて冷たいことをいうやつなんだって憤慨したけど

今考えると、ものすごい正論とわかる。不本意に国際理解力が向上している。

・・もう本題から逸れて軌道修正が難しくなってきた。

 

ともあれ、シンイチ君(仮名)はとても良い人だったから、

また音楽を続けられるバンドが見つかってくれるといいなと思った。

 

解散ライブって言えばそのバンドにとって最後のライブ。

やっぱり最後はって観に来てくれるお客さんも多いんだろうな。

そして少しだけ聞いたけど、この日の予約もすでにかなり入ってるらしい。

素直に羨ましいなと思った。足を運ぶ人がそれだけいるってことは、

それだけ寄せてもらえる想いがあるってことだから。

 

バンドはいつか解散する。

前に僕は、解散ライブはやりたくないって言ってた。

お世辞にも毎回のライブにそんな沢山のお客さんが来てくれるってわけじゃない。

そんな自分の音楽が、最後しか観てもらえないとしたら、存在価値なんて

あるんだろうかってそんな風に考えてしまうのが嫌だったから。 

でも、やっぱり最後くらい観てほしいって気持ちもほんとうは解るんだ。

たぶんSNSで解散って書いて拡散させて、関係ない人まで巻き込んで

気を惹こうとするのが好きになれないんだ。

たぶん解散ライブが嫌いなんじゃなくて、

こういうときのSNSが嫌いなんだとおもう。

想いを寄せてくれる人にだけちゃんと届けば、たぶんそれでいいんだから。

 

 

解散ライブはやらないなんて言ってる本当の理由、それは単に怖いからだ。

自分に突きつけてしまう現実があることが。

でも、これは何よりもまだ続けていたいって心の顕れでもある。

抗って、なんとか生き延びたいって気持ちなんだと思う。

 

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